出口雅之さん(ex.REV)
25周年を迎えわたくしの、そして皆さんの心に大きな影響を与えた、
坂井泉水(ZARD)さんにコメントさせて頂きます。
わたくしが初めてそのお姿を拝見したのはミュージックステーション。
黒いジャケットに白いTシャツそしてデニムのパンツ、
お美しいのに少しも飾り気がなく、
少し緊張されていたせいか、とても初々しく、
その感じがなんとも印象的でした。
レコーディングでは同じスタジオを使う事もありました。
ある時、自分の録音が時間内に終わらず、ボーカルブース内で歌っていると、
坂井さんが入ってきて、ミキシングルームのソファーに座っておられるのが
ガラス越しに見えました!
もちろんどんな現場でも他のメニューのスタジオに
他のアーティストが入る事はありません…。
突然の訪問に目を疑いましたが、
どうやら坂井さんはこれをプレイバックだと思っている!
つまり、歌の下手なわたくしが同じフレーズを何度も何度も繰り返し歌っていたのですが、
坂井さんはもう録音は終わっていて、エンジニアの編集作業が残ってしまい、
同じ箇所が何度もプレイバックされているんだと勘違いされていたようでした…。
しかし直ぐに坂井さんはその状況にお気づきになり…退出され…
夢の様な時間はあっという間に終わりました。
あの時はわたくしのレコーディングが時間内に終わらなくて、本当にごめんなさい…。
わたくしが共演させて頂いた『果てしない夢を』は
音楽活動の中で宝物の様な存在です。
透き通った坂井さんの素晴らしい歌声は
ずっとずっと消える事なく
皆さんに愛されていくことでしょう。
今でも曲を聴くたびに、「そこに居る」様な気がします。