Discography

ZARD/坂井泉水 ~forever you~

ZARDとゆかりのある人々の証言をまとめたインタビュー集。
坂井泉水が制作に明け暮れたレコーディングスタジオでの貴重なスナップ写真をはじめとした未公開写真の数々、伝説の船上ライブ&レコーディング時の未公開資料も収録!!

デビュー前から坂井泉水と親交があった倉木麻衣をはじめ、大野愛果、葉山たけし、徳永暁人、大賀好修 etc……作・編曲のみならず、ライブなどZARD/坂井泉水と活動を共にしたミュージシャンや作家陣、野村昌之、島田勝弘、小松久、寺尾広etc……楽曲制作に携わった歴代のディレクターやエンジニア、またZARDトリビュートバンドとして注目を集めるSARD UNDERGROUNDのヴォーカリスト神野友亜ほか、総勢25名のインタビューを収録。坂井泉水との初対面の想い出や最後に交わした言葉、初ツアーのリハや本番直前におけるメンバーとの知られざるエピソード、現場で見せる坂井泉水の驚きの言動やお茶目な一面、後輩へ送ったアドバイスなど、新証言の数々を収録。

そして・・・ZARDと現場を共にしたミュージシャンや制作陣の証言により、
ZARDを世に送り出し、トップアーティストに育てあげたプロデューサー・
長戸大幸氏のプロデュース論やアーティスト論が窺い知れるバリュアブルな一冊!!

■発売日:2020年5月2日
■販売所:
(1)ZARD関連のライブやイベント会場など
(2)音楽ポータルサイト・Musing
(3)MRM通販事業部サイト・mf STORE
(4)CD取り扱い店[品番:MFB-001]
(5)各オンラインショップ(Amazon、楽天ブックス etc…)[品番:MFB-001]
■問い合わせ:株式会社エムアールエム webmaster@mfmagazine.com(返信までにお時間をいただく場合がございます)

【掲載者】※五十音順。掲載順ではありません。

●麻井寛史
(船上ライブ、2004年初ツアーはじめ、ライブにベーシストとして参加。また『d-project with ZARD』で「愛は暗闇の中で」のアレンジを担当)

「曲作り、アレンジ、ベースプレイ、全てにおいて色々な影響をZARDのプロジェクトから受けていると思います。そこは自分自身の音楽活動にも生かしていきたいと思いますね。

●池田大介
(「心を開いて」「My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~」他、数多くのアレンジを担当。またZARD 25周年ライブにキーボード、エレクトリックバイオリンでゲスト出演)

「気持ち的にも作業的にも大変だったという意味合いでは、青山葬儀場で行われた音楽葬(「ZARD/坂井泉水さんを偲ぶ会」)のために、10曲程ストリングス・カルテットのインストゥルメンタルアレンジを作った時のこと……。ファンの方々にご参列いただいた音楽葬は2007年6月27日に行われましたが、その前日に関係者向けの音楽葬が開かれ、そこでストリングス・カルテットによる生演奏が行われました。この時の録音された音は世の中には発表されていませんが、唯一2008年の追悼ライブでバンドメンバーがステージに登場するBGMとして「負けないで」が使用されました」

●市川孝之
(ZARDのレコーディング、ミックスなどスタジオワークに携わる。スタジオバードマンのレコーディングエンジニア)

「担当を外れてからは、スタジオですれ違った時に挨拶する程度でしたけど、僕が結婚してすぐの頃に偶然MOD STUDIO BEINGでお会いしたんです。その時坂井さんから、「新婚(生活)、どうなの?」と茶化されましたね。彼女は内弁慶なところがありましたけど、僕は年齢が1歳違いってこともあってか、割とフランクに話しかけてくれました」

●伊藤孝宏
(プロモーションビデオなど、ZARDの映像全般を担当する映像ディレクター)

「2004年の初ライブツアーを終えた頃から、「こういうPVがあるんだけど?」といって様々な参考映像を持ってきて見せてくれるようになりました。映像に関しても色々見て研究している印象を受けましたし、人前に出てパフォーマンスすることに対しての心境の変化が感じられる時期でもありましたね」

●岩井勇一郎
(「世界はきっと未来の中」「この涙 星になれ」他、作曲を手掛ける。また2004年初ツアーはじめ、ライブにアコースティックギター&コーラスで参加)

「坂井さんが「私も参加する~!」とおっしゃって円陣の輪に入ってくださったんです。僕は「負けないで!!」って掛け声をかけたんですよ。そうしたらみんなと一緒に坂井さんも笑顔で「オー!!」と声を重ねてくださって。それはすごく印象に残っていますし、とても貴重な想い出になっています」

●大賀好修
(船上ライブ、2004年初ツアーはじめ、ギタリストのみならずバンドマスターとしてライブに参加。また「窓の外はモノクローム」「hero」では編曲も手掛ける)

「(2004年のツアーで)「もっと近くで君の横顔見ていたい」という曲は、坂井さんの歌と僕のアコースティックギターだけでの演奏だったんですけど、リハではギターのサウンドチェックのみ。いきなり本番で合わせました(笑)。正直「ほんまかいな!」と思いましたけど、長戸プロデューサーにはその緊張感が欲しいと言われまして」

●大楠雄蔵
(2004年初ツアーはじめ、ライブにキーボーディストとして参加。『d-project with ZARD』で「Don’t you see!」のアレンジを担当。また渋沢駅の駅メロを担当)

「翌日のTHURSDAY LIVEに飛び入り出演されるとの説明を受け、演奏予定だった、ブロンディーの「Call Me」をレゲエアレンジにしたものと、坂井さんがお気に入りだった「CAN’T TAKE MY EYES OFF OF YOU」を軽く音合わせしました。以前からずっとZARDの曲を聴いていたので、徐々に緊張が増していった記憶があります。ZARDのバックバンドを務めることがミュージシャンとしての一つの目標でもあったのですが、それが意外な形で、しかもこんなに早く叶うことになるとは!」

●大田紳一郎
(「Don’t you see!」「息もできない」他、数々のZARD作品にコーラスとして参加。また2004年初ツアーはじめ、ライブにアコースティックギター&コーラスで参加)

「(ZARDは)全てが魅力だと思います。僕はZARDの坂井泉水さんしかお会いしたことがないんですよ。「素顔の坂井さんは?」と質問されてもわからないんです。ビジュアル、声、全てにおいて、ZARD=坂井泉水さんという気がしています」

●大野愛果
(「Get U’re Dream」「明日を夢見て」をはじめ、数々のZARDの作曲を手掛け、コーラスでも数多くの作品に参加。またライブにもキーボード、ピアノ、コーラスで参加)

「ZARD/坂井泉水さんの大きな背中を通して、いきなり船上ライブという特別な舞台を経験させていただいたことにより、その世界をより深く理解し、これから歩むべき音楽家としての使命感?責任感?のようなものが生まれたのを覚えています。あのライブを経験していなかったら、今の大野愛果はなかったかもしれません」

●大藪拓
(2004年初ツアーはじめ、ライブにマニピュレーターとして参加。またエンジニアとして、レコーディング、ミックスなどスタジオワークにも携わる)

「(2004年のツアーでは)坂井さんが「あっ、私がやっちゃった(笑)?」みたいな様子で肩をすくめられたり、舌を出されたり、お茶目な仕草をされることもあって、キュートな一面もあるんだという発見もありました」

●岡本仁志
(「Hypnosis」の作・編曲、「素直に言えなくて featuring Mai Kuraki」の編曲を手掛ける。また船上ライブ、2004年初ツアーはじめ、ライブにギタリストとして参加)

「ZARDの曲で特に衝撃を受けたのは、「揺れる想い」ですね。ポカリスエットのCMソングでしたが、一色紗英さんが出ていたキュンとするCMの世界観と曲とがとてもマッチしていて、強烈な印象を受けました」

●倉木麻衣
(デビュー前より坂井泉水と親交があり、「素直に言えなくて featuring Mai Kuraki」でゲストヴォーカルとして参加、また名曲「負けないで」をカバー。2019年デビュー20周年を迎えた日本を代表する女性シンガー)

「デビュー前に、ZARDさんの船上ライブで初めてライブを拝見させていただきました。 “歌手として、やりたいことを今のうちに沢山やったほうがいい”と、貴重なアドバイスをいただきました。今でも坂井泉水さんの言葉を胸に活動させていただいています」

●車谷啓介
(2004年初ツアーはじめ、ライブにドラマー、パーカッショニストとして参加。また「もっと近くで君の横顔見ていたい」のレコーディングにパーカッションで参加)

「声が非常にパワフルで、迫力に圧倒されました。それまでは儚いとか、華奢な感じというイメージがあったのですが、間近で聴くと物凄く声が通って、伸びやかで、太くて、且つ躍動感に溢れていたので、自分が想像していたのとは真逆な印象でした」

●黒瀬蛙一
(「負けないで」のテレビ出演の際、ドラマーとして参加。また2007~2008年の追悼ライブにドラマーとして参加)

「「運命のルーレット廻して」のドラムダビングを担当させていただきましたが、その時もかなりシビアなジャッジが来ました。そこには坂井さんの意見も反映されていたと思うんですよ。音楽制作に関しては、自分にも周りにも相当厳しい方だったんじゃないかなと。曲を聴いただけでも、相当なこだわりが伝わってきますよね」

●小松久
(アルバム『揺れる想い』『OH MY LOVE』他、デビュー当初より中期までZARDのレコーディングディレクターを担当)

「坂井さんは、長戸プロデューサーの理論を吸収して優秀に育っていったんだと思います。曲もそうですけど、歌詞に関しても長戸さんは沢山の理論や手法を持っているんです。みんな最初からいい歌詞なんて書けないんですよ。でもしっかりと泳ぎを教わったらそのうちスイスイ泳げるようになるのと同じで、人によっては吸収できずにそのまま溺れちゃう人もいるけど、長く生き残っていくのは上手く吸収して優秀に育っていった人たちだと思いますね。坂井さんもその一人でした」

●島田勝弘
(デビュー当初から長年に亘りZARDのレコーディング、ミックス、マスタリングを担当。BIRDMAN MASTERINGエンジニア)

「STUDIO BIRDMANでレコーディングしていた初期の頃は長戸プロデューサーもよくスタジオに来られていました。何か具体的な指示をしに来るというよりも、レコーディング途中に来て、他愛もない話をして帰られるという感じでした。坂井さんは叙々苑の焼き肉弁当が好きだったんですけど、長戸プロデューサーが食事の時間にいらっしゃった時はよくご馳走になりましたね」

●神野友亜
(ZARDトリビュートバンド・SARD UNDERGROUNDのヴォーカル。坂井泉水の未発表詞を元に作られた「少しづつ 少しづつ」を2020年2月10日にリリース)

「レコーディングするにあたって1曲ずつ研究していくうちに最も衝撃を受けたのは、坂井さんの歌い回し、声の出し方、息の吸い方やそのタイミング……全てを歌詞に合わせて細かく変えているところでした。坂井さんが本当に詞(ことば)を大切にされていることを実感して、心から感動しました」

●鈴木謙一
(デビュー当初からCDジャケットなどZARDのアートワーク全般のディレクション及び、デザインを担当するアートディレクター)

「自分が何かをすることによってその場がまとまるんだったら、私はいくらでも動きますよ!」といった頼もしい坂井さんがたまに現れることがありましたね。また、色々なことに対して「筋道を通す」みたいなところに強くこだわる方だったと思います」

●寺尾広
(デビュー当初よりZARDのレコーディングやライブなど制作全般に携わる。「お・も・ひ・で」「淡い雪がとけて」の作曲、「愛は暗闇の中で」の編曲を手掛ける)

「長戸プロデューサーは坂井さんに対して結構厳しかったと思いますね。はっきりとダメ出しもしていました。坂井さんのことをアーティストとして一目置いているからこそ、ライオンが我が子を崖から突き落とすような対応をしているようにも見えました。まあ、坂井さんは全くめげませんでしたけど。長戸プロデューサーに全幅の信頼を寄せながら、ある程度「私はこう思います」という発言をしっかりする人でした」

●徳永暁人
(「永遠」「さわやかな君の気持ち」の作・編曲の他、数多くのZARD楽曲の編曲を手掛ける。また追悼ライブにベーシストとして参加)

「皆さんは写真から大人しいとか、儚いという印象が強いかもしれませんが、僕は逆にあの力強い声の通りの方だというイメージですね。芯が強くて、姿勢のいい方だなという。パッと思い浮かぶのは、コンソール卓(スタジオ機材)の前で仁王立ちして(笑)音をジャッジしている印象があります! 女性プロデューサーみたいなイメージです」

●野村昌之
(スタジオバードマンのチーフエンジニア時代、ZARDのスタジオワークにおいて、レコーディング、ミックスなど、様々なエンジニア業務を担当)

「一番の魅力ははやっぱり「声質」。どんなに上手くてもあの声質じゃなければZARDの数々の名曲は生まれなかったわけで。で、ZARDはロックなんですよ。だってあんなにディストーションギターが似合う声ってそうないと思う! それに坂井さんの声は、鈴木英俊さんのギターにも合っていたんじゃないかなと思いますね」

●葉山たけし
(「負けないで」「マイ フレンド」をはじめ、数々のZARD作品の編曲を手掛ける。また追悼ライブにゲストギタリストとして出演)

「彼女はバンド上がりってタイプではなかったので、最初はどういう感じの子かなと正直、半信半疑だったんですが、実際はしっかり歌えるし、メーターを見ると声の大きさも一目瞭然で。それが強く印象に残っていますね」

●古井弘人
(「新しいドア ~冬のひまわり~」「この涙 星になれ」他、ZARD作品の編曲を手掛ける。また船上ライブ、2004年初ツアーはじめ、ライブにキーボーディスト他で参加)

「坂井さんから「1歳違い? 同い年?」って話し続けられて、気まずくてどうにもならなくなった僕がいるという。それが坂井さんと直接お会いした最後でしたね。実際、同い年の1日違いでしたが、ZARD/坂井泉水さんには自分の音楽活動に多大な影響や刺激を与えていただきましたし、とても偉大な存在です」

●森丘直樹
(25周年記念ライブにギタリストとして参加。また『d-project with ZARD』で「愛が見えない」のアレンジを担当)

「僕が好きでずっと聴いてきたメロディックハードロック的バンドサウンドに綺麗なメロディや言葉が乗っているロックチューンという印象で、すごく新鮮でした。1990年代にリリースされた作品ですが、ギターのフレーズもめっちゃロックでカッコ良くて、今聴いても新しく感じました」

●山口篤
(追悼ライブにドラマーとして参加。また『d-project with ZARD』で「雨に濡れて」のアレンジを担当)

「(追悼ライブは)演奏する側も感動していましたし、観ている側の興奮も物凄く伝わってきて、会場全体が共鳴しているのを身体全体で感じられたんです。あの感覚は、僕にとって何よりもかけがえのないものになりました。今後も音楽をやっていく上で最も大切にしていきたいところです」